豪雨で建物が約一メートルずれ

首里鳥堀町のマンション損壊 「建築手抜き」と提訴

  1. 大雨の影響で倒壊の恐れがある那覇市首里鳥堀町の賃貸マンションの建築工事に手抜きがあったなどとして、マンションオーナーが28日までに建築業者と設計者を相手に約2億4800万円の損害賠償を求める訴訟を那覇地裁に起こした。
  2. 同マンションは2006年6月、大雨により地盤沈下が発生し、那覇市災害対策本部が居住機能を失っているとして「全壊」とする判定結果を発表していた。
  3. オーナー側は訴状で、構造耐力上の安全性を維持するのに必要な構造部位が欠けているなど多くの欠陥があり、建築基準法が定めた最低限の技術基準を満たしていないと指摘し、マンション倒壊の恐れが生じたのは欠陥工事が原因だと主張。
  4. 業者は注意義務を怠り違法性が高いと訴えている。
  5. 訴状によると、マンションは地上3階、地下3階で、オーナーの家族が2室を使用し、14室を賃貸していた。
  6. 柱や壁面に大きな亀裂が入っているという。

「欠陥工事」と提訴/那覇市鳥堀町のマンション損壊

  1. 二〇〇六年六月の豪雨による地盤沈下で、那覇市首里鳥堀町の賃貸マンションが損壊した問題で、マンションのオーナーが二十九日までに、建物工事に欠陥があったとして、大阪市の建築業者と那覇市の設計士に損害賠償を求める訴えを那覇地裁に起こした。
  2. 訴状でオーナー側は、地盤沈下や変形に耐える梁を欠くなど、建築基準法の規定を満たさない多数の欠陥が存在するなどと主張。
  3. 建て替え費用や住人退避後の家賃収入など、総額二億四千八百万円余りの支払いを求めている。
  4. マンションは、傾斜地を利用して建てられた地上三階、地下三階建て。
  5. 那覇市の当時の調査では、豪雨で建物が約一メートルずれ、約一メートル沈下したほか、廊下と屋外階段の間に一メートルのずれが生じ「全壊」状態となった。
  6. 住人ら約四十人が避難し、以降は入居できない状態となっている。
  7. 那覇市は被災者生活再建支援法を適用した。