ジャンクハウス

 日本では庶民でも建築家へ依頼し家を建てられる方々も少なくなく、住まい方も柔軟・多様で、このような事は日本特有らしい。世界では「ビル・ゲイツでもあるまいに」という具合。注文に応えるビルダーや職人たちが居られるから実現もでき、建築主は恵まれた環境にある。建築家にも恵まれた環境で、仕事も得られる上にローコストや小さな家の方が遣り甲斐もある。コストを上げる事は簡単だし、厳しい敷地条件の方が萌える。
 この度経済産業省は省エネと経済対策を旗印に建材も規制すると言う。新建材の開発も期待するらしい。建材が限られれば構法も限られます。住宅の金融商品化も止まる所を知りません。中古住宅市場の整備のための住宅履歴書・200年住宅も住む人のためでは無い。人はただの消費者。家も牛丼やハンバーガーのようです。金融業者や役所から見ればトレーサビリティは完璧だし調理もマニュアル化され安全・安心。売上・利益の勘定もし易く、投資にも向いている。
 日本は衣服に関して後進国だと言われます。民族衣装である着物を着る事が出来ない。洋服の扱い方も知らない。シャツをクリーニングに出す事は欧州では無い。自分でアイロンを掛けるし、型崩れもしない仕立てになっているらしい。昭和30年代くらいまでは着物姿も珍しく無かったでしょうか。洋服にしてもオーダーメイドも珍しく無かったでしょうか。今後、日本の住宅もジャンクフードのように成るのでしょうか。