図面を歩く

 建築設計の際には図面の中を歩きながら動線や機能性、眺め、見え隠れ、明るさ暗さ、広さ狭さ、高さ低さ、寒さ暖かさ、風通し、防犯性、掃除・保守点検のし易さ、施工性、コスト、街並み、、等々を想像しながら設計を進めます。図面の中に自分を置くわけですが、CADの場合は図面を拡大縮小しながら作業をするためにスケール感を失いバランスを図れなく成ります。又、コピペという便利な機能も有り、それを繰り返し組み合わせると何となく出来上がってしまいますが、やはりバランスが悪い。そのCADの弊害かと思わせる建物に出会いました。まるで障害物かのような建築物でした。部分に止まらず平面までコピペしたのかと思わせました。