「でたらめな建築確認済み証」

耐震計算偽造:被害住民57人、国を初提訴 「適正に監督せず」

  1. 国の責任について住民側は、98年の法改正で建築確認業務をできるようになった民間機関を適正に監督せず、構造計算の偽造が簡単な計算プログラムを認定したと主張している。
  2. 実刑が確定した元1級建築士姉歯秀次受刑者(51)については「資力が乏しい」(弁護団)として提訴対象に加えなかった。
  3. 会見した原告の木村政和さん(44)は「国がしっかり検査していれば、でたらめな建築確認済み証は発行されなかった。姉歯受刑者一人の責任にして事件が幕引きされるのは我慢ならない」
  4. 原告団長の西川智(さとる)さん(38)も「1世帯当たり2000万円以上の追加ローンが生じていて、生活が立ちゆかなくなる可能性がある」

耐震偽装で住民が国など提訴 10億円余損賠請求

  1. 訴状では、1998年の建築基準法改正で、確認検査業務を民間に開放した国の責任について
    1. 構造計算書の偽装が容易なプログラムを認定した
    2. 民間機関の確認検査が適切に行われているかについての監督義務を怠った
  2. 国側の過失や国家賠償法に基づく違法性を主張。
  3. イーホームズについては「偽装を見抜けず、漫然と確認済み証を交付した過失がある」

二重ローンで生活苦 耐震偽装 国・市などを提訴 『確認検査 開放に責任』

  1. GS溝の口の管理組合副理事長、木村政和さん(44)は「損害の回復を姉歯(受刑者)一人に負わせるのはおかしい」
  2. 木村さんは「建て替えに対する国の補助も満足のいくものではなく、憤りを覚えた。確認検査業務を民間に開放した責任は重い」
  3. 川崎市についても「確認検査の帰属主体として責任がある」

耐震偽装で国を初提訴 マンション住民、建て替え費用など請求

  1. 提訴後に会見した原告代表の会社員、西川智さん(38)は「明らかに人災の事件。国の監督責任を明確にしなければ安心してマンションに暮らせない」