大臣認定を個別に行い適法化する方向

不適合生コン、8月中にも是正の方針/国土交通省

  1. 国土交通省は5日、六会コンクリートのJIS不適合生コン事件で建築基準法違反状態となっている建物の是正について、8月中にも是正指導の方針が決まる見通しだと明らかにした。
  2. 対策技術委員会は、ワーキンググループや現地調査を行い
    1. ポップアウト現象はごく表層にとどまる
    2. ポップアウト現象は成分分析で検出された生石灰がおそらく原因--であるとの見ている。
  3. 今後、対象建築物のコア抜きを行い、促進養生、反応・強度試験を行いメカニズムや将来の劣化状況を調べる。
  4. 「おそらく将来的にも限定的な範囲への影響に限られる」と見られることから、技術的な裏付けが得られるのを待って、建基法37条の大臣認定を個別に行い適法化する方向。
  5. 建築物の状態によって、同12条による定期的な報告や、表面処理など必要な改修を条件にする。
  6. 藤沢市では出荷現場が多いため、全物件の調査が終了するには、しばらく時間がかかる

違法生コン、新たに横浜市のマンション3物件 国交省

  1. 泉区と戸塚区の1物件で、違法な溶融スラグの混入により、ポップアウト現象が発生していた。
  2. 現時点では、ポップアウト現象が生じても構造耐力上で危険な状態ではないことが専門家により確認されている。
  3. 現在、将来にわたって安全であることの検証を行っており、国交省では安全性が確認できそうな感触だという。8月中に結論を出す。
  4. 今後の対応として、将来の安全性についての検証結果を踏まえ、物件ごとに安全性が確認できれば、個別に大臣認定を実施して適法化を図る方針
  5. 溶融スラグの混入を一般的に認めることはしない。
  6. 工事を中断したり、販売や引き渡しを見合わせている物件もあるが、適法化できそうな段階で行政から工事再開などの指導を行う方向で検討している。