ポップアウトは3年程度で一応収束するが、10年後ぐらいに出るものもある

六会製生コン 監査3度すり抜け

  1. 県内の生コン業界が実施した計3回の品質監査をすり抜けていた
  2. 溶融スラグ使用を隠し、関係書類を改ざんしていた疑いが強い
  3. 業者側が提出する配合表をうのみにした業界監査の不十分さ
  4. 監査は、六会コンクリートなど68工場が加盟する「県生コンクリート工業組合」(飯田康勝理事長)などが実施
  5. 通常、総合監査の場合は1か月前に業者側に通告、他の2回も前日の夕方までには連絡される。このため、同社が監査日に合わせて、虚偽の配合表を作ったり、溶融スラグの混入を止めたりして、監査をすり抜けていた疑いがある
  6. 今回の問題について、学識者や行政、業界関係者らで構成する「県生コンクリート品質管理監査会議」の議長を務める池田尚治・横浜国大名誉教授は「現状の監査では業者から渡された配合表を確認するだけで、溶融スラグなどが入っているかは見抜けない。他県でも同様の監査方法を取っており、全国的な見直しが必要になる」
  7. 桝田佳寛・宇都宮大教授は会合後、「過去の文献によれば(ポップアウトは)3年程度で一応収束するが、10年後ぐらいに出るものもある」と述べ、2か月後をめどに、安全確保策をとりまとめる考えを示した。