具体的な認定基準は2年後までに構築し、細部については運用面で解決していく

大学淘汰の波迫る/インターン制度が影響/建築系大学教育連絡協議会

  1. インターンシップに必要な産学連携では企業側の大学選別
  2. 都市・地方の立地条件の差
  3. インターンシップ制度の実施は必須としつつも、細部については大学個々の判断に委ねられ、それぞれが独自にカリキュラムを構築することになる
  4. 2009年度の大学院試験からシラバス(学習事項)を構築しなければならないものの、具体的な認定基準は2年後までに構築し、細部については運用面で解決していくとみられることなど、こうしたあいまいな部分が各大学を困惑させている。
  5. 末廣香織九州大准教授の「地方と東京のような首都圏では、条件もかなり違う。地方に受け入れられる設計事務所がいくつもあるとは思えない」
  6. 奥山信一東工大准教授らは、「大学院では、現実は設計事務所の仕事のようなことを日々行っている。大学院の教育が机上の空論というわけではない。あらゆる要求要件を加味しながら教育として進めている」
  7. 足立祐司神戸大教授の「今回の法改正で示す職能が、UIA(国際建築家連合)基準や大学院JABEE(日本技術者教育認定機構)の方向にあるなら理解できるが、大学院にしわ寄せし、すべてをまかせようとしているのでは困る」
  8. 今川憲英東京電機大教授の「実務の前倒し教育なのか、それとも高度専門育成なのか。法人資格と個人資格が混在している。加えて言うならば、大学が100校あれば、100種類のカリキュラムがあるという解釈でよいのか」
  9. 「受験資格がもらえるから受験するようになると、専門教育が置き去りにされる」
  10. 服部岑生千葉大名誉教授は、「大学が自由に実務経験というのを設定し、カリキュラムを組めるようになると解釈してほしい」
  11. 小野徹郎椙山女学園大教授も「大学側がある程度の枠組みを知りたい気持ちは分かるが、あえて標準的なものは示したくない気持ち」
  12. 宿本尚吾住宅局建築指導課企画専門官も「今回の改正は、設計・監理に対象を絞り込んだということ。大学院に負荷をかけているとは思っていない」教育カリキュラムやインターンシッププログラムはあくまで大学側が構築すべき
  13. 「職能団体と連携した教育体制を再構築する必要がある」

。oO( インターンシップの要件化は、2009年度の大学院入学生から適用される予定だが、その認定基準は2年後に示すという、しかも細部は運用面で解決したいという。そんな中そのプログラムは大学側が創作しろという。そのプログラムが認定されるかどうかは判らないまま進めという。他意が有ると思われても仕方がないような。
http://d.hatena.ne.jp/vohowo/20080514/1210768367