判決を受け入れ、控訴を見送った｜建築計画概要書
- 地図製作会社から出された建築計画概要書の情報公開請求について、明石市が決めた非公開処分を取り消した神戸地裁判決をめぐり、同市は八日までに判決を受け入れ、控訴を見送った。
- 同社はカーナビ用地図の更新などのため全国の市町村に同様の公開請求をしている。
- ほかの市との裁判でも公開を認められるケースが相次いでいる。
- 地図製作会社は二〇〇六年六月に請求した建築計画概要書約二百七十件の非公開決定取り消しを求めており、先月二十二日の判決で、同地裁は市の非公開決定を取り消していた。
- 訴訟で同市は、請求内容が個人情報で、営利目的の請求である点などを主張。
- しかし、判決は個人情報であると認めたものの「（建築計画概要書は）建築基準法が閲覧を制限せず、公開が予定されている情報」とした。
- 明石市は、控訴の断念について「敗訴した他市の裁判例も参考に判断した」としている。
- この会社は、司法書士らが中心となり一九九七年に設立。同社によると、自治体と同様の民事訴訟となったケースが約十件あり、一審判決で非公開決定の処分を取り消されたケースは明石のほか高松、高知市など。
- 一方で、会社の請求が棄却されたのは西宮市などの三件。
- 西宮市の場合、情報公開条例で「法令により閲覧の手続きが定められている公文書」を公開対象としておらず、神戸地裁は今年三月、同社の訴えを棄却した。
