金利感応度が低い経済体質

今後2─3カ月は景気踊り場、今が重要な局面=水野日銀審議委員 | ビジネス | Reuters

  1. 水野委員は、昨年11月まで利上げ提案を行ってきたが、12月以降、利上げ提案を取り下げた。その理由について、海外経済への懸念よりも国内における改正建築基準法貸金業法の施行など制度変更の影響や、原材料価格高騰による影響が想定を上回り、今後も生産・所得・支出の前向きメカニズムが維持できるか点検する必要があると語った。
  2. 金融市場に利下げ観測があることについて水野委員は「過去10年間にわたって超低金利政策を続けてきたこともあって、わが国経済は金利感応度が低い経済体質になっており、利下げをしても追加的な景気下支え効果は乏しいという判断を私はもっている。このところ期待インフレ率が上昇しつつあるかもしれないことを踏まえると、仮に利下げを議論するのであれば、その副作用についても十分検討する必要がある」と述べ、議論の余地はあっても効果は薄いとの認識を示した。