こんな工事やってたらよくもって30年
- 10年ほど前、山陽新幹線のトンネルや高架橋でコンクリート塊の落下が頻発したことがありました。
- 「ボルト用の穴を開けるとき、邪魔になった太い鉄筋を何回も切った。工事の仕様書では絶対切ってはいけないことになっていた」
- 「雨が降ってもほとんどシートをかぶせなかったから、鉄筋にすぐさびが浮いた。さびを落とさずそのまま生コンを流し込んだ」
- 「コンクリートが完全に固まっていないのに木枠を外した。固まる前に空気に触れると強度が落ちるのだが工期に追われて仕方なくやった」
- 「生コンを流し込むポンプがよく詰まったので、必要以上に水を加えてしゃぶしゃぶにして流し込んだ」
- 「実際に起こった落下事故を分析するともっとひどい手抜きがあったとしか思えない」
- ここ10年間は大きな落下事故は起きていません
- 「現場監督が『こんな工事やってたらよくもって30年。わしは開通しても絶対に乗らん』と何回も言ってました。そのときは、極端なことを言う人やと思ったんですけどね」