長期的な安全確認・確保対策に関する検討も実施する
生コン偽装問題-対策技術検討委が初会合/2カ月めどに取りまとめ/国交省
- 国土交通省は18日、今後の対策を検討する有識者委員会の初会合を開いた。
- 問題の生コンが使われた建築物の現況や関連する技術情報を検証するとともに、補修・経過観察方法などを検討する。
- 下部組織としてワーキンググループ(WG)を設ける考えで、関係事業者からのヒアリングや対象物件の現地調査なども行う。
- 2カ月程度をかけて当面の安全性の確認・確保対策技術を取りまとめる予定。
- 検討結果は、特定行政庁に技術的助言などとして周知していく。
- 16日時点では、建築基準法違反物件として7件が判明している。
- こうした事態を受け国交省は、専門的な見地から対策を探っていくため、「JIS規格不適合コンクリートを使用した建築物の対策技術検討委員会」(委員長・桝田佳寛宇都宮大教授)を設置した。
- 同委員会は、建築材料分野、建築施工分野、建築構造分野の各専門家と行政実務者で構成。
- 学識経験者からは、桝田委員長のほか、安部道彦工学院大教授、勅使河原正臣名大大学院教授、野口貴文東大大学院准教授が参加。
- このほか、建材試験センターや、住友大阪セメント、鹿島、神奈川県、横浜市、建築研究所、土木研究所の専門家らが協力委員やオブザーバーとして参画している。
- 検討に当たっては、建築物の現況や施工状況、技術提案などについて、関係事業者からヒアリングを行う。
- コンクリートのコア抜きによる強度・成分分析、未反応酸化カルシウムの含有量測定なども実施し、データを集積した上で、当面必要となる対策技術を検討していく。
- 長期的な安全確認・確保対策に関する検討も実施する。
- 初会合で、国交省の小川富由官房審議官(住宅局担当)は「このような問題はあってはならない。技術的な見地から当面の対策を含めて検討をお願いしたい」とあいさつした。