元建築士らに約六億四千万円の損害賠償を求める訴えを起こした

元建築士らに賠償求め提訴 札幌耐震偽装

  1. 札幌市の浅沼良一・元二級建築士による耐震強度偽装問題で、マンション分譲会社「太平洋興発」(東京)が、札幌市内のマンション六棟で補強工事をせざるを得なくなったとして、元建築士らに約六億四千万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
  2. 第一回口頭弁論が四日、札幌地裁(斎藤紀子裁判官)で開かれ、元建築士答弁書を提出せず、他の被告は請求棄却を求めた。
  3. 建築士以外の被告は、太平洋興発から構造計算を請け負った札幌の設計会社など。
  4. 訴えによると、太平洋興発は一九九九年から二〇〇一年にかけて六棟の構造計算を依頼。
  5. 設計会社は元建築士に構造計算を下請けさせ、元建築士耐震強度偽装を見逃した。
  6. 六棟は完成後、耐震強度が基準の61−77%しかないことが判明した。
  7. 六棟のうち一棟は補強工事が完了し、残る五棟でも今後工事を行う。