「細部に至るまで子供の多様な行動に対し、十分な安全性を確保するべき」
- 区教委によると、学校の建物は建築基準法に基づく点検が3年に1度義務づけられている。2006年の点検で同校の天窓もチェックされたが、ひびや傷などの異常は見つからなかった
- 学校施設に必要な設計上の基準などは、文科省の施設整備指針で、「細部に至るまで子供の多様な行動に対し、十分な安全性を確保するべき」と定められている。しかし、今回、事故のあった天窓については「夏の温度上昇、地震時での破損、落下などについて、留意して計画することが重要」としているが、上に乗るなどの行為の危険性については言及していなかった。
- 東京都内の大手プラスチック素材メーカーによると、ドーム型天窓は、人が上に乗ることは想定されておらず、「子どもの体重でも支えられない。学校ならば屋上を立ち入り禁止にしたうえ、柵を設置すべき」
- 1980年代から校舎や体育館用として用いられるようになったという。それに伴って児童・生徒の転落事故も起き始め、直近の10年間で少なくとも6件にのぼっている。
- 公立の小中学校の場合、施設で事故が発生しても学校の管理責任は市区町村教委にあるため、国に報告する義務はなく、文科省もこれらの情報を把握していなかった。
- 都教委でも「事故が多発しているとの認識はなかった」(指導部)
- 同省施設企画課は「天窓は子供が上にのることを想定していないが、子供が利用する場所にある場合は周りに柵を設けるべきだった」