評価員が自己評価書を尊重しすぎた可能性もある

茨城県建築センターが住宅の耐震性能を過大評価、関東地整から改善命令|ケンプラッツ

  1. 国土交通省関東地方整備局は2月12日、登録住宅性能評価機関の茨城県建築センターが、集合住宅4棟の耐震性能を過大評価したと発表した。
  2. 耐震等級1相当の性能を、誤って等級2と評価した。
  3. 関東地整は同センターへの立ち入り検査をきっかけとして誤りを指摘し、修正を促すとともに業務改善命令を下した。
  4. 関東地整が過大評価とみなしたのは、茨城県建築センターが2002〜06年度に、賃貸集合住宅4棟の設計図書に対して交付した住宅品質確保促進法に基づく性能評価書の一部だ。
  5. 住宅性能評価機関は設計図書を評価する際に、設計者が作成した自己評価書も審査する。
  6. 同センターの中井重雄事務局長によると、問題の4棟の構造設計は茨木県内で定評のある事務所が手がけて、耐震等級を2と自己評価していた。
  7. 評価ミスの原因を調査中の中井事務局長は、「評価員が自己評価書を尊重しすぎた可能性もある」と話している。
  8. 茨城県建築センターは関東地整の指摘どおりに、4棟の性能評価書を修正した。
  9. 中井事務局長によると、4棟ともすでに完成している。
  10. 完成時の性能評価は受けなかった。