収縮の原因は完全には解明できていない

第2回『双田橋コンクリート床版のひび割れに関する調査検討委員会』(開催報告)
調査・試験結果

  1. コンクリート床版のひび割れは、近接目視調査の結果、全体に渡り発生しており、漏水の状況から貫通している可能性がある。
  2. 設計は、適用示方書・基準類を満足している。
  3. 材料についても配合・強度等が基準・規格値を満足している。
  4. 構造は、配筋、鉄筋かぶり、床版厚さ、キャンバーなど設計通りと認められる。
  5. 施工については、工事記録やヒアリングにより、計画通り行われていたと考えられる。
  6. 出来形については、「関東地方整備局土木工事施工管理基準および規格値」を満足しており、不等沈下や傾きなど認められなかった。
  7. 現在の交通の状況及び橋の挙動は、設計・計画と大きな乖離はない。

床版ひび割れの原因と評価

  1. ひび割れの原因は、収縮や温度変化および橋梁の構造が複合的に影響したものと考えられる。
  2. ただし、収縮の原因は完全には解明できていない。
  3. 現在のところ、所要の耐荷力は確保されていると考えられる。
  4. しかし、このままひび割れを放置すると耐久性が低下する可能性も否定できない。
  5. コンクリート床版の劣化を進展させないため、防水、ひび割れ補修を行い経過を見る必要がある。

補修方法

  1. 路面からの雨水等の侵入を防止するため防水層を行う。
  2. 今後のひび割れの進展防止のため床版下面からひび割れ注入と表面被覆行う。
  3. 補修工終了後も経過観察、定期点検によりひび割れの進展状況等を継続確認する。

今後は補修方法の設計を行い、河川内での工事が可能となる11月より補修工事に着手する予定です。

双田橋のひび割れ:複合的原因と判明 南アと甲斐の市境、11月から補修工事 /山梨

コンクリートは「微妙」