長屋通路、炎の道に

長屋通路、炎の道に 呉繁華街大火

  1. 木造二階建て長屋を貫く一階の通路が、煙突のように炎の通り道となり、短時間で一気に燃え広がったことが、実況見分で分かった
  2. 漏電が原因となった可能性もある
  3. 「火の回りが早く、荷物を運び出すことさえできなかった。立ち尽くすだけだった」
  4. 呉市消防局によると、長屋は南北約四十五メートルで、吹き抜け通路を挟んで空き店舗も含め二十九店が軒を連ねる
  5. 市消防局は通路が炎の勢いを加速させ延焼被害を大きくしたと分析。「仕切りのない通路に空気が充満し、炎を遮るものもなかった」
  6. 長屋は一九五二年に建設
  7. 面積が基準以下だったためスプリンクラーの設置義務はなく、取り付けられていなかった
  8. 長屋の消防査察は二〇〇三年が最後
  9. 防火設備などが建築当時のままだったため、市消防局は建物所有者に文書で、防火対策を講じるよう行政指導した
  10. しかし、査察の主な目的は消火器や避難誘導灯など消火設備の維持管理の確認
  11. 電気配線の取り替えなどは所有者や店主の管理に任されているのが実情